2013年 03月 26日
(※長文です。お時間のある方のみ読んでいただければ、と。(;´▽`A`` ) 映画祭から戻ると、「今年はなにか面白い映画あった?」と何度かは尋ねられる。 (拙ブログと長くお付き合いいただいている方には既に、私がエログロ映画萌えビトだということが知れ渡っているので、さすがにそういった質問は滅多に聞こえてこなくなった。) のべ5日間の映画祭では100本をゆうに超える作品が上映されるわけで、まっとうな(?)感動作品がもちろん大多数なのだけれど、逆に、人前では決して声を大にして喋れないような内容のものもある。 上映時間と滞在日の都合上、観たい映画が全て観られるわけもなく、また、時間調整的に(作品をつくられた方にはとても失礼きわまりない表現なのですが)自分の好みとは異なる作品を観る場合もある。しかしそうして偶然出会ったもののなかに、目からウロコのような作品があったりする。自分の「枠」の小ささを思い知りながら、けれどもそれがまた、映画祭の魅力の一つともいえる。 今年のゆうばり映画祭で、3日間の滞在中に観た作品は12本、 それとプラス アルファ(※やむをえなくの途中入場・退場・立ち見・通り見、などなど)。 北海道の剣淵町を舞台にした『じんじん』(山田大樹監督)や、夕張でもロケをおこなったという『スイートハート・チョコレート』(篠原哲雄監督)など、心温まる作品も大いに堪能させていただいた。 が、滞在2日目の2月23日。この日は計6本の作品を鑑賞したのだが、うち4本はセックスをテーマにしたものだった。意図的にそれを自分がチョイスしたわけではなく、結果的にそうなってしまった。それらは決してアダルトビデオ的作品ではなくて、ちゃんとストーリー性もあるものなのだが、しかしさすがにほぼ一日中、大きなスクリーンであんなセックスこんなセックスを観ていると、頭の中がせっくすせっくすせっくすすせっくすすっすうううう~~~~な状態になってしまった。 色恋な日常から遠ざかって久しいので、そういう映像をこれでもかこれでもかと観せていただきながら悶えることはないのだが、しかしこの日は色んな意味で強烈であった。 そしてそれらを果たしてブログに書くべきか、ふたをして鍵をかけておくべきか、と少しく悩み、フラフラと日が経ち、気づくと(いつもの如く)ひと月が経過...というわけである。 いや今にして思えば、映画祭から戻って翌日あたりにこの日のことを書かなくてヨカッタのかもしれない。あの余韻をそのまま文章にしてしまったら、読んでくださる方々の十人中十人が「Kikurinってばアタマおかしくなったー」とドン引きされるであろうエロエロなテンションだったからだ。まぁもともとアンタはそうだよねと言われれば、ハイそのとおりですね、と答えるしかないのだが(笑) ...そんなわけで。 おかげさまで私の頭からもすっかりエロが抜け(?)「日常的植物的テンション」に戻りましたので。 映画祭滞在中に出会った作品をほぼ備忘録的に書き留めておきたいと思うわけです。 簡潔にまとめたいと思う反面、おそらくはダラダラと長文になりそうなので、くれぐれも拙記事に無理にお付き合いいただくことは不要です。また、作品に触れる中で、表現が公序良俗に反する場合もありそうなので、なにとぞご理解のほどお願いいたします。 『ゆうばり映画祭2013』にて、鑑賞させていただいた作品 滞在1日目(=2月22日 =映画祭2日目) ◆ショート作品<プログラムA> ◆「The ABCs of Death」(※26人の映画監督による、26通りの死に方を描いた作品) ◆「大阪蛇道」(監督:石原貴洋) 滞在2日目(=2月23日 =映画祭3日目) ◆「消しゴム屋」(監督:落合賢) ◆「ケランハンパン」(監督:寒竹ゆり) ◆「暗闇から手をのばせ」(監督:戸田幸宏) ◆「手鼻三吉Re-Mix Ver.」(監督:山口雄大) ◆「ぼくのセックス」(監督:山口幸彦) ◆「勃ち上がれ!ちんこーくん!」※シークレット上映 滞在3日目(=2月24日 =映画祭4日目) ◆「じんじん」(監督:山田大樹) ◆「猫と電車」+篠原ともえミニライブ (監督:香西志帆) ◆「スイートハート・チョコレート」(監督:篠原哲雄) ◆「BUSHIDO MAN」(監督:辻本貴則) ☆☆☆ 印象的だった作品のことなど ☆☆☆ 観終わった瞬間に、 「今回の映画祭で、このあとどんな作品に出逢っても、自分的にはこの作品が今年の映画祭ベストワンだな」 とゆるぎない確信をおぼえた作品...それが『暗闇から手をのばせ』。 しかしまさかこの作品がグランプリを取ることになるとは思わなかった。 ...と書いてしまうと監督さんその他、作品にかかわった方達にとても失礼だとは思うのだが、しかしおそらく監督さんご自身も今回グランプリに輝いたことをとても驚いているのでは、と感じた。(しかも「シネガー・アワード」とのダブル受賞であった) 本作は、障がい者専門のデリヘル嬢が主人公である。 もちろん、デリヘルとしての「現場」のシーンも多々、登場する。 監督ご本人がNHKの番組ディレクターであることから、もともとこの企画をNHKの中で取り上げたかったそうなのだが局側から却下され、自らで映画を作るにいたった、というようなエピソードを語られていた。 「障がい者」という部分が良くも悪くもクローズアップされがちになるだろうが、しかし作品を観ていると生きる人々すべてに投げかけるメッセージが込められているのだろうな、と思えてくる。性欲、絶望、希望、すべては「生きているからこそ」なのだ。 (※主人公のデリヘル嬢「沙織」を演じた小泉麻耶さんのティーチインから) 同じ日の夜に、『ぼくのセックス』という作品を観る。 こちらは抱腹絶倒、いや、腹抱えて笑ってはイケないのである。 セックスという行為に向き合う若者はみな、たぶんに真剣なのだ。 上映に先駆けて、『ぼくのセックスコンテスト』なる映画祭ナイトならではの 「あんなことこんなこと、インターネットに書けないそんなこと」がてんこ盛りのイベントが開催される。 ゆうばり映画祭には既に常連ゲストでいらっしゃる、水井真希ちゃんのお姿も(サザエさんコスプレで登場)。 超ロングの金髪と、派手派手メイクがインパクト特盛だったこのお方、 素敵なオトナ的ダンスをお披露目してくださいました。 お子様にはお見せできないカテゴリのものですが、透き通るように色白のバストが絵画のように美しかったです。同性ながら見惚れました。 そしてシークレット上映作品が、↑↑↑ コレ ↑↑↑ タイトルがアレすぎて、内容もそのままアレなので。説明は割愛(笑) リアル巨大フィギュアも登場。 誰のソレが原型なのかを聞いておけばよかった。 そんなこんなで滞在2日目の夜は更けて、巨大なアレが夢に出てきそうな状態で就寝、午前3時。 ちなみに、巨大なアレが登場する「勃」な作品が今後映画館で一般公開されることは無い、そうです(笑) ちんこー君もなかなかの出来映えだったのだが、個人的に付箋を貼っておきたい作品は、 滞在初日に観た『The ABCs of Death』という作品。 これもまたまた、ゆうばり映画祭「ならでは」の、相当キテるよなぁと思わせる作品。 26人の映画監督が(国内外含)26通りの死に方(=かなり残虐)を描く、という 観る前から嫌悪感が炸裂しそうな内容である。 (しかも、ショートとはいえ26作品が続くので、ひたすら長い。ハラもへります。) 26作品はいずれも相当にブラックであるし、果たしてこれは我が国においてDVD化などされるのであろうか.. と、観ながら思っていたのだが。 かつて同様に思った作品に関しても今はフツーにレンタルショップの棚に並んでいるので、 おそらくR15程度が貼られていつか登場するのだろうなぁ。 「オナニー死」となどという言葉は、きっとないだろうな、とは思うのだが。 本作26ピースのうちの1つであった、 <マスターベーションで射精まで到達できないと殺されてしまう>というクレイジーなストーリーの作品が、 会場内すべての男性を凍りつかせていた(ように見えた)。 始めはマスターベーションの対象はノーマルなのだが、これがどんどんアブノーマルなものへとなり、 ついには「人としてそれは許されないだろう」の域へと達する... しかしあくまでもマスターベーションをこれでもかこれでもかと続けて、射精しないと、命を失う... この恐怖と苦痛と地獄、を、見事に表情と動作で表現した俳優さんへ、心から拍手を送りたい。 ☆☆☆ その他の画像など ☆☆☆ 映画鑑賞の合間には、時間がない中でもてくてくと、マチ散策も楽しませていただいた。 いつも気になっていながらお邪魔できずにいたこちらの喫茶店へ、今年は寄らせていただきました。 外観よりはるかに広い店内で、外撮影で冷えた身体を温めたひととき。 またお邪魔させていただきますね。 今年の映画祭で、一番お目にかかりたかったゲスト。 園子温監督の作品には欠かせない存在の、神楽坂恵さん。 映画で観るよりも小柄な女性ですが、やはりグラマラスですね~。 昨年「大阪外道」でグランプリを受賞された石原監督が、新作をひっさげて再びゆうばりへ。 新作は「大阪外道」に比べるとややおとなしめの展開になっていたかな、という気もしたけれど。 石原テイストは健在でありました。 園子温監督作品の常連でもある怪演俳優「でんでん」が出演されているので期待しながらの鑑賞。 『消しゴム屋』という作品は、ショートながらもなかなかの見ごたえ。 画像は、監督さんティーチインにて。 実写版映画 「タイガーマスク」 の監督もされているお方ということで、裏エピソードもお話されていました。 公開が楽しみです。 『じんじん』 での上映前、後のティーチインにて。 フジテレビの笠井アナウンサーは、かれこれ10年連続でゆうばり映画祭へ駆けつけてくださっています。 有難いことです。 通路をはさんで左横の席で映画 『じんじん』 を鑑賞されていた俳優の仁科貴さん。 上映後のティーチインではステージへ。 なんと今回の映画祭では、8作品(声のみも含)に出演されていたのだそうです! お顔がどんどんお父様(故・川谷拓三氏)に似てきた感じがします。 『スイートハート・チョコレート』 のティーチインにて。 自分にとっては本当に久々の、正統派恋愛映画でした(笑) 授賞式にて、『暗闇から手をのばせ』の戸田幸宏監督。 あっというまに、今年の映画祭も閉会式です。 このシーンで必ず思い出すのが、故・中田市長の元気トーク。 今も天国で熱く映画を語られているのでしょう。 ホテルの部屋から見下ろす景色。 寂寥感あふれています。 朽ちた看板のお店の、現役時代のいくつかを自分もおぼえています。 朝の上映がとにかく眠たい複数日数の滞在です。体力勝負ですね~。 朝からこんなに食べてていいのでしょうか... 今年も逢えたね。ゆうばりニャンコ。 また来年も、ここへ帰ってきたい。 心から、そう願いつつ。 N@北方支部長ご夫妻さまからいただいた梅酒を飲みながら、メモリアルなひとときに浸る幸せ。N@北方支部長さま、いつも有難うございます&ご馳走さまでした(^^)/ (※平成25年2月22日~24日撮影) ↓↓↓ 『暗闇から手をのばせ』予告動画です ↓↓↓
by Okamekikurin
| 2013-03-26 14:20
| エイガ
|
Comments(6)
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蛍
at 2013-03-26 22:38
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文章が長かった……………。
二日目だけ行ってみたいって感じです。 あの巨大〇〇〇! 素晴らしい~。
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Okamekikurin at 2013-03-27 00:40
★蛍さん★ 以前のブログ時代には、結構長文記事を書くことが多かったのです、実は。 でも「長文は苦手~」というご意見が多くて、だんだん自分でも億劫になってきたというのもあって。最近は文字の数がものすごーく減っていたのですよ~。 ケータイからご覧いただくお方は大変かもしれませんものね...。 次の記事から再び文字が少なくなりますので(^_^;) 巨大なアレは、妙にリアルで照れちゃいました。 次の日に同じ会場に行くと、アレはぽつんと椅子に横たわっておりました(笑)
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N@北方支部
at 2013-03-27 11:37
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記事アップ、お疲れ様です。
ひと月たつと内容も発酵して更に美味しくなってますね。 タイムスケジュールとニラメッコしながら、あっちへこっちへと会場を移動する醍醐味と、一期一会な映画との出会いは「ゆうばり映画祭」ならではと思います。 今年は何時もなら中々遭遇しない人(出演&演出側の数少ない知り合い)と良く会うことが多かったです。 何となくですが映画祭がもっと元気だった頃を思い出しました。 それにしてもカブリが少ないね~。
ち〇こも凄いけど、ゲストの顔ぶれも凄いですね~
神楽坂恵さん画像検索しましたよ~・・・・眠れない夜になりそう❤
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Okamekikurin at 2013-03-28 00:44
★N@北方支部長さま★ ひと月は瞬く間に過ぎましたね~。 ...ってことは、次の映画祭まであと11カ月!!!(笑) そうそう、私もN@北方支部長さまのブログを拝見して「見事に鑑賞作品のチョイスが違っていたのだなぁ」と実に新鮮な思いになりながら読んでいたのです。同じ映画祭でも、数えきれないほどに色んなパターン、楽しみ方、あるからやめられませんね。 今年もいただいた梅酒があまりにも美味しくて... ホントのことを言いますと、もうどこにも残っておりません(涙) あのコクのある味わいはヤミツキになりますね~。 奥様にもくれぐれも宜しくお伝えくださいませ。 ※クンパルを全然弾いていないので、忘れてしまいそうですよー(汗汗)
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Okamekikurin at 2013-03-28 00:46
★とらさん★ 神楽坂恵さん、現在は園子温監督の奥さまでもあるのです。 映画ではかなり大胆な濡れ場やヌードシーンをお披露目されています。豊満なバストがチャームポイントでしょうか...あ、唇も色っぽくて大好きです(笑) オープニングの日はまだ夕張に行っていなかったので観ることのできなかった『ジャンゴ』を、映画祭から戻って1週間あとに劇場で観ました。 これもなかなか見応えのある作品。 タランティーノ監督本人がちょいとだけ出演していて、なんとも情けない死に方をします。 タランティーノが映画祭のコンペにエントリーして夕張に来たのはもうかれこれ20年近く前だったと思うけれど、炸裂トークがすごすぎて、それ以来、忘れようにも忘れられないお人になりました。 |
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