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2017年 08月 18日 ( 1 )


2017年 08月 18日

小さな子リスの大事件(その3)


※8月16日の記事の続きです。※

**************



そもそも屋根裏の巣で、母リスは何匹の子リスを育てていたものか...
ハラハラおろおろの落下アクシデントの後に、1匹は無事に引っ越し先へ移れたわけですが
屋根裏の巣からは依然、子リスの駆け回る足音が聞こえています。
と、すると。少なくともあと1匹もしくはそれ以上が残っていることになります。



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木の上の新しい巣へ、前日に屋根から落ちた1匹を誘導した後、
母リスは一目散に屋根裏の巣に戻りました。



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母リスは、屋根裏に残っている子リスを誘い出そうとしています。



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子リスは穴から顔はのぞかせるものの、なかなか身体ごと出てきてはくれません。
あ、2匹の子リスが見えていますね!!



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やっと、恐る恐る1匹の子リスが出てきました。
でも外を怖がって、再び巣へ戻ろうとしてしまいます。
母リスがそれを止めようと必死になっています。



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母リスはヒステリックに(※人の目にはそう見えてしまうのです)子リスを掴み
自分の首に襟巻のように子リスを巻き付けました。



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この、首に巻き付ける、というスタイルは
子リスが小さい時期、巣の移動をするときに用いる方法なのです。

去年も私は同じフィールドで、子リスを移動させる母リスに出会いましたが
その時には概ね1時間の間に5匹の子リスを
やはりこのように首に巻き付けて引っ越ししていました。



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母リスより小さい子リスの身体とはいえ、そもそも母リスも決して大きくはありません。
新しい巣までの距離を一気に駆け抜けるのはかなりのエネルギーを要するはずです。
ですから、こんな風に途中で一呼吸置いていたりもします。



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ちょっと体勢を変えてみたりもしながら。

そうして無事に新居に2匹目の子リスを運ぶことができました。

しかし、屋根裏にはまだ子リスが残っています。


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3匹目...別な穴からやっと外に出てきた子リスですが...


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完全に中に戻ってしまいました。
母リスは、巣の子リスに向かって怒っているようです。

仕方なく母リスも巣に入り、子リスを首に巻き付けて出ようとしたものの
穴が小さくてそのままでは出ることができません。



角度を変えながらトライしていたのですが、どうにも2匹分の塊が抜けるには無理があり。

母リスは、少しずつ焦ってきている様子でした。
日が暮れるまでには引っ越しを終えなくてはならないでしょうし。


一旦、母リスはこの方法を諦めたようです。


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そしてなんと、ものすごい勢いで、穴を大きくするべく
ガリガリ、ガリガリと屋根裏を齧り始めたのです。

鬼クルミのかたい殻を齧ることができる鋭い歯を持っているリスさんですから
辺りには大工さんの作業さながらの音が響きわたります。



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ついに、大きくした穴から3匹目の子リスをくわえて出てきました。
(かなりの荒いやり方ですが、自然界ではこのくらいが当たり前なのかもしれません。)


あああああ! 落っことしそうです。


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下で受け止めてあげたいのですが、そんなコミュニケーションを図れるわけもなく。
ただただ、見守り続けるしかありません。



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母リスに疲労の色がにじんでいます。


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がんばれー。がんばれー。


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渾身の力を振り絞って、子リス襟巻スタイルのままで木を登ります。


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この、もじゃもじゃの部分が新しい巣です。


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3匹目の子リスを新しい巣に置いたら、さて、これにて大仕事が完了でしょうか。



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...と思いきや、屋根裏の巣にはあと1匹、子リスが残っていたのでした。

4匹目の子リスは、最初に出入りしていた穴から
それはもうありったけの力を振り絞るかのような勢いで
襟巻スタイルになって強引に飛び出してきました。



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途中で呼吸を整えながら、彼方の木へ向かいます。



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4匹目、移動完了しましたっ!


母リスは屋根裏の巣に戻り、残っている子リスが居ないかどうか、
何度も何度も出たり入ったりしながら確かめていました。
(既に私がヨレヨレのためにピントがまるで合っていません( ;∀;))



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それからしばしの間、母リスは放心状態の様子でぐったりとしていましたが...
(私も一緒に放心状態&ぐったりフラフラでした。)



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なんとなんと、この母リスがまるで日課のように繰り返している
「カラスへのケンカ売り」(※に、見えるのです)を始めたのです!



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ひとしきり、カラス相手にストレス発散のごとく暴れまわったあと、
母リスは新しい巣へと向かっていきました。


これからやっと落ち着いて、おっぱいタイムなのでしょう。



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ふと、巣の木を見上げると。
新しい巣の少し上に、子リスが私の方を見下ろす姿がありました。
なんだか笑っているようにも見えますね。



二日間の、“小さな大事件”がこうして終わりました。


さらに数日後に、このファミリーは再び別な巣へと引っ越しをしています。
その時はもう母リスが子リスをくわえることはなく、
子リス達をぞろぞろと引き連れてのお引越しとなったことでしょう。

その巣から、徐々に子リスはそれぞれの独立した巣を持つようになっていったと思われます。

独り立ちしたその後の子リス達は、近親交配を避けるためにも
すべてが同じフィールドに残ることはないそうです。
猛禽類などの天敵も多い自然界ですから、果たして何割のリスが生き延びていけるのでしょう。

ともあれ、母の懸命な愛情、逞しさ、そういったものがひしと伝わってくる
そんな二日間の出来事でした。




長々の記事を読んでいただき、本当に有難うございました <m(__)m>


(※平成29年6月5日・6日撮影)








by Okamekikurin | 2017-08-18 09:11 | 子リス | Comments(6)